●白鹿の地域貢献活動
神戸:私どもはこの山田錦倶楽部というホームページを開設するにあたり、各蔵元さんが造るお酒のことはもちろんだけれど、一般にあまり知られていない活動を紹介したいと念じています。
白鹿さんの「酒ミュージアム」は昔の蔵跡に建てられ、一部はかつてお米を蒸すための大釜に湯を沸かす釜場の発掘現場そのものなので驚きました。
展示物の横で、実際の発掘作業が日々行われている生きた現場なんですね。
それから自らを「桜道楽の三流芸人」と称した「桜の神様」として有名な笹部新太郎翁の書画骨董のコレクションがありますね。確か本も出されていたと思いますが。
辰馬:13代目は酒質に投資すると同時に社会奉仕を提唱しまして、これが家風の中で受け継がれています。西宮市の市花である桜に関する「西宮市笹部コレクション」を市からの寄託を受けて収蔵展示しています。
<詳細は白鹿記念酒造博物館HPおよび阪神間ミュージアムネットワークHP「白鹿記念酒造博物館(酒ミュージアム)」のページ参照>
本というのはこの博物館で翁の未発表の原稿をまとめた「桜の俳句」「櫻の癖」「京のお花見」の3篇の小冊子ですね。館内で頒布しています。(参考 六稜同窓会HP)
この他、西宮市の発展のため、上下水道などに積極的に資産を寄付しました。
13代目のことばに「1年の計は穀を植うるにあり、10年の計は樹を植うるにあり、100年の計は人を育てるにある」とあり、それを実践するための事業を興してきました。
まず1年の計で自前の米を作りました。10年の計で、山林や畑を買い、現在ではその土地の税金で苦しい思いをしています。(笑い)
また100年の計で人を育てることとして、1920年、学校法人辰馬育英会を創設し、甲陽学院中・高等学校、松秀幼稚園を創りました。当時は酒屋が学校を造ったということで、話題になりました。第二次世界大戦で船もほとんどを失いましたが酒蔵と学校が残りました。
神戸:白鹿さんのこうした活動は、菊正宗、白鶴、桜正宗さんの灘高校とともに、灘の蔵元の社会貢献活動として大変大きなものがあると思いますが、一般にはあまり知られていないのではないでしょうか。
辰馬:また山の方に移転した甲陽高校跡地に、西宮にないものといえばホテルとデパートだということで甲子園都ホテルを建設しまして、ほかにも不動産資産を利用して飲食施設、健康産業として会員制テニスクラブを運営しています。
そして土地柄、台風に備えて重い瓦屋根だった木造蔵を阪神大震災でほとんど失ってしまいしたが、わずかに残った古い蔵を現在ミュージアムにしたわけです。
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