吟醸蔵元巡り
山田錦倶楽部の主宰者、JAみのり代表理事組合長神戸秀典が、山田錦で高級酒を造る全国の蔵元のお話をお伺いいたします。
第14回
男山株式会社

代表取締役社長 山崎 與四良氏


所在地:〒079-8412 北海道旭川市永山2条7丁目
電話:0166-48-1931 Fax.0166-48-1910
HP:http://www.otokoyama.com/
対談風景 社屋前の井戸
上:社屋前の井戸
左:対談風景
男山ロゴ男山とは?
男山は寛文年間、今から約三百年前に伊丹において醸造を始め、江戸時代から、古今第一の名酒として歴史上に残る有名な方々の愛飲を受け、昔の貴重な資料と共に、現代に伝わる伝統の名酒です。
大雪山系の万年雪を源とする伏流水と、清酒醸造に最も適した厳しい寒さの気候風土に恵まれております。品質の面では、国内はもとより海外の酒類コンクールにおいて数々の金賞受賞に輝いております。
男山の由来
男山八幡宮(石清水八幡宮)は、清和天皇(貞観元年八五九年)が宇佐八幡の神霊を観請したのがその起源とされている。木綿屋山本三右衛門は清和源氏の出で、遠祖八幡太郎義家の弟、新羅三郎義光の二十五代の胤裔なるを以って、男山八幡宮に参籠して霊感を受け「男山」の銘柄を用いることにしたという。   (男山HPから)

●伝統のブランドを託される
山崎社長
山崎社長
山崎社長(以下山崎):今日は、遠路遥々と旭川まで足を伸ばしていただきましてありがとうございます。


神戸組合長(以下神戸):飛行機が遅れまして、予定時間に大幅に遅れてしまい申し訳ありません。日頃、飛行機だとか新幹線で距離感をなくしていますが、こんな時に日本の広さを教えられますね。
この旭川の地で日本酒を造るのには、本州の蔵元とは違ったご苦労があるのではと思いますが。

山崎:北海道と言っても広いですから、気候は相当違います。
旭川は北のはずれで、冬には閉ざされてしまいます。ウインタースポーツは主に日本海側ですね。
しかし寒いと言ってもマイナス10度くらいで雪もあまり降る方ではありませんが、完全な車社会ですので、冬場に雪が降ると峠を越えられませんから、閉じた世界になります。
ここでは極寒期に毛布で仕込みタンクを保温するだけで、クーラーの要らない、つまり金のかからない醸造が可能です。 以前、九州の酒造りを体験した事があるのですが、仕込み時に温度が上がり過ぎないようにクーラーが必要でした。
余談ですが、ハワイのホノルルでは仕込みに氷を入れます。 年々温暖化が進んでいるようで、本州でもクーラーで温度管理が必要になってきています。
それに対して私どもの蔵では、早い時は10月から3月まで仕込むことが出来、他の地域の蔵元から驚かれます。
また日本酒はなんと言っても原料の米が重要ですので、地元で酒造好適米があまり取れないこの地では、逆に全国の良い米を気兼ねなく使えると言うメリットがあります。

 神戸組合長

神戸:さて、男山さんには何をおいても歴史のお話をお伺いしたいと思って来ました。
と言いますのも、私どものこの「蔵元巡りの旅」で第1回目にお伺いしたのが剣菱さんでしたが、江戸時代の浮世絵等に、剣菱と男山という二つの銘柄が描かれているものがいくつもあるわけです。
この両者とも昔は伊丹にあったお蔵元です。剣菱さんは現在の灘に移転されたわけですが、男山さんの場合は全国にいくつも男山の名前のついたお蔵元がありますね。

山崎:私どもの先祖は100余年前に、新潟から当地に来たそうで私で4代目です。
蔵は以前旭川市内にありました。先代の社長、つまり私の父が1968年に郊外のこの地に移転させたものです。
当時はこの辺りは田圃(たんぼ)ばかりで、高校生だった私はこんなところに蔵を造るのかと驚きました。
しかし現在はご覧の通りゆったりとした敷地と交通の便の良さ、そして何よりも敷地内の井戸からくみ上げる良質の仕込み水に恵まれ、先代の先見の明に感謝しております。
浮世絵1 浮世絵2
男山資料館所蔵の浮世絵
(男山HPから)

そこで「男山」の歴史ですが、おっしゃるとおり江戸時代に伊丹で始めた蔵で、屋号を「木綿屋(もめんや)」と言い、歌舞伎に登場するなど大変人気のあった銘柄だったんですが、幕末近くの混乱期に蔵を閉めました。
「男山」はある意味で日本酒の代名詞のような名称でしたから、全国に男山の名前を戴く蔵元がいくつも出来ました。
その後、時を経て私どもの先代がその木綿屋の子孫に当たる方を探し出し、私どもの蔵の姿勢をお話したところ、そう言う蔵元ならと、様々な遺物とともに男山の歴史を引き継ぐことを託された訳です。
このような経緯から、私どもは「木綿屋男山」を掲げております。


男山酒造り資料館
 男山酒造り資料館外観
(男山HPから)
神戸:なるほど、そんな物語があった訳ですね。しかしそうした歴史を背負って行くというのも、それはそれでご苦労もあるでしょうね。


山崎:苦労というより、決して男山の名前に恥じない酒を造らねばと緊張しますね。
また男山にまつわる資料、特に江戸時代の浮世絵の類は、歌麿等の貴重な作品も多く、日本酒の歴史資産でもありますので、資料館を造って一般公開をしています。

ページ移動 次のページへ
  1/3  
山田錦倶楽部
トップへ

ごあいさつ

山田錦ってなあに?

 

蔵元巡りの旅

灘の蔵元巡り

吟醸蔵巡り

日本酒を楽しむ

Copyright © JA-minori 2001