●良い米、良い水、良い杜氏
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| 蔵は新岩国駅からも良く見える |
神戸:「金冠黒松」のお名前はどこからきているのでしょうか、「黒松」という語は他のお酒でもいくつか使われていますが。
村重:父が言っていたのですが、皇居の周囲の松林が全部黒松であり、日本を代表する景観であると。「黒松」はこれに因んで付けた名前だとのことです。もちろん昔から良い酒の代名詞として、「黒松」が使われて来たことが基本にあります。
それに加えて「黒松」だけでは名称として成り立ちませんので、品質で頂点を目指す心意気として「金冠」をかぶせたとのことです。残念ながら山口県の県木がアカマツでして、これが黒だったら出来すぎになっていたかも知れません。
神戸:今日は新幹線で来たのですが、新岩国駅のホームから目の前にこちらのお蔵が見えることに改めて驚きました。またお蔵の前にはきれいな川が流れ、便利な上に風光明媚な場所ですね。以前からこの場所にお蔵があったのでしょうか。
村重:蔵の前を流れているのは御庄川と言う錦川の支流です。これを下って行きますと岩国の市街地に入り、当蔵から5kmぐらいにある錦帯橋を通った後、2本の川に分かれて瀬戸内海に流れ込みます。
この河口近くの大きな三角州に以前の蔵がありました。上流にダムが出来て地下水位が下がったこともあり、どうせのことならあらゆる条件の良い場所を捜そうということで、錦川本流と御庄川に挟まれたこの場所を見つけました。
現在の土地に移って21年になります。
新岩国駅は故佐藤元首相の力でできたようですが、おかげさまで新幹線でお見えの場合は目の前ですので、ご案内が楽ですね。
この辺りも人口が増えてきましたが、未だに水道がありません。これは決して水道整備が遅れた地区と言うのではなく、とても良質のおいしい水があるので家々で井戸を掘っていまして、水道なんかいらないんです。弊社の蔵でも55mの井戸で、伏流水を汲み上げています。
神戸:昔は日本中、土地それぞれに良い水があり、おいしい地酒はその水が前提になっていました。しかし今や環境庁が発表した名水百選ですら、汚染の為飲料に「不適」になるところが増えて来ました。そんな中で「金冠黒松」は恵まれた条件にあるわけですね。
村重:おかげさまで、金冠黒松には「良い米・良い水・良い杜氏」の三拍子が揃っていると、多くの酒屋さんが認めて下さいます。
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