灘の蔵元巡り
山田錦倶楽部の主宰者、JAみのり代表理事組合長神戸秀典が、山田錦で高級酒を造る全国の蔵元のお話をお伺いいたします。
第4回金冠黒松醸造元
村重酒造株式会社

代表取締役村重孔平氏

所在地:〒741-0083山口県岩国市御庄5丁目101番地の1 
TEL  0827-46-1111 
FAX  0827-46-1117 
Email:kuromatu@ymg.urban.ne.jp


左:神戸組合長
      右:村重代表取締役


 御庄川対岸よりの蔵全景
(金冠黒松ウェブサイトから)

HP: http://www.urban.ne.jp/home/kuromatu/index.htm

古来黒松は式典、結婚式等お祝い事には必ず飾られた喜びを象徴するもので初代蔵元が当社の酒を飲む事によって皆様により多く幸せがもたらされる様金冠を上に載せ金冠黒松と名付けました。(金冠黒松ウェブサイトから)

●村重酒造と山田錦のつながり
神戸組合長
神戸組合長(以下神戸):今日は金冠黒松の村重酒造株式会社にお伺いしています。村重さんには長年兵庫の山田錦をお使いいただいております。日頃はお目にかかる機会も少ないですので、まずこの場でお礼申し上げます。

村重社長(以下村重):おかげさまで私ども村重酒造は、比較的古くから兵庫の山田錦とのおつきあいが続いていますが、これには弊社の成り立ちが関係しておりますので、まずそのあたりをご紹介したいと存じます。
弊社の蔵の前身は明治初期創業の地元の名門、森の井酒造株式会社でした。その蔵を昭和34年に私の父の代に引継ぎ、以後村重酒造株式会社として現在に至っております。
当時から30年以上、蔵を担当した広島杜氏(とうじ)の平西さんが、その頃あまり知られていなかった山田錦をぜひ入れて欲しいと言われたことから、兵庫の山田錦との付き合いが始まりました。

河野会長
村重代表取締役
蔵を引き継いだ昭和34〜40年後半、私の父は米を搗く(つく)コストを考えずに良い酒を造ることに専念しました。以来一貫して品質本意を基本理念として、最高の酒造好適米「山田錦」をふんだんに使用し、手作りの良さを生かした酒造りに専念して品質向上に努力してまいりました。
おかげさまで全国清酒鑑評会で合計16回金賞を獲得しました。これも兵庫の山田錦があればこそ。山田錦は弊社の酒造りになくてはならない米なのです。

神戸:平西杜氏はかなり早い時期に山田錦に注目されていたことになります。 山田錦は昭和初期に酒造好適米として品種が固定しましたが、戦争を挟んでしばらくの間はお米のご飯を食べるだけでも大変な時代でしたから、酒造りどころではなかった訳です。昭和34年と言うと、ちょうど高度経済成長が始まった頃で、一般的には日本酒はまだまだ量を生産することが課題だったと思います。村重さんのお蔵は、そんな時期に質を追求されていたんですね。

左:神戸組合長 右:村重代表取締役
村重:平西杜氏は当蔵に来る前、九州・奈良で修行していたので、その時に山田錦を知ったのではないかと思います。平西杜氏の後4〜5年ブランクがあり、今は中国地方では名杜氏と呼ばれる白根一實が来ています。
山田錦は良い酒質が得られるのと同時に酒造りに失敗が少なく杜氏がとても好んでいますが、はっきり言って高い米です。もちろん安ければ大量に欲しいが事業的には厳しい。それでもなんとか経営面を引き締め、山田錦を使って良い酒をつくりたいと思っています。


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