灘の蔵元巡り
山田錦倶楽部の主宰者、JAみのり代表理事組合長神戸秀典が、山田錦で高級酒を造る全国の蔵元のお話をお伺いいたします。
第1回
菊姫合資会社

代表 柳 達司氏


所在地:〒920-2100 石川県石川郡鶴来町新町タ8番地
電話:07619-2-1234
HP:http://www.kikuhime.co.jp/
柳達司氏 菊姫合資会社(店と蔵)
菊姫合資会社(店と蔵)
菊姫ロゴ菊姫が位置する石川県鶴来町は霊峰白山の麓。白山連峰の雪解け水が手取川となって流れ出る扇状地の扇頂部にあります。
この連峰からの滴りを集めて醸しだす、芳醇な美酒が古来より「加賀の菊酒」と呼ばれ、賞賛されてきました。(中略)またこの地は白山信仰の総本山である白山ひめ神社の門前町としても知られており、菊酒は連綿と一千有余年にわたる伝統を誇り、奈良朝以来白山宮の神酒として醸造されてきました。
ちなみに「菊姫」の由来は白山ひめ神社の御祭神「菊理媛(くくりひめ)」から、また「菊酒伝説」からと伝え聞いています。(「加賀菊酒「菊姫之記」菊姫合資会社刊より)

●加賀の菊酒と豪商としての歴史
菊姫対談風景
柳代表と神戸組合長
神戸組合長(以下神戸):ご当地の酒は古くから「加賀の菊酒」(※1)として有名ですから、菊姫さんも長い歴史があるのでしょうね。創業はいつ頃ですか。
※1:古くからこの地の酒は「天下の美酒」「まぼろしの銘酒」と称せられ、特に太閤秀吉が催した「醍醐の花見」で賞賛されたという。
菊姫合資会社HPの「加賀の菊酒考」のページ
石川県立図書館HP「加賀国菊酒考」


柳代表(以下柳):天正時代(1573〜1591、信長・秀吉の安土・桃山時代)からと聞いていますね。古いことは古いのですが、もともとは大地主で小作米を酒という高付加価値商品にして売ることから始まった。
本業は米作りで、酒造りは本業ではないんですね。それが江戸時代に入ってから、加賀藩の御用商人として薪炭を扱うようになり塩も扱いました。
明治時代には鶴来が煙草(タバコ)の一大産地になり、その原料供給者として大いに繁盛しました。
そこから製函業をやったり、製材業もしました。生糸も扱いました。


 
煙草が日清・日露戦争遂行の為に専売制になり、その権利を譲渡することで一時的にお金が入ったりその後途絶えたりと色々あり、製材は止めましたが、それでも私は祖父から、「常に家一軒が建てられる木材は山に用意しておけ」と言われ、いまだに山林だけはきちんと管理しています。
三井・三菱にはなりそこないましたが、大正時代の一時期に灘以外では最大の日本酒生産量を誇ったこともありました。まあ、江戸時代から近代に至る間、栄枯盛衰はあるのですが、酒造りだけは一貫してやってきました。

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